電書07*米光一成×小沢高広「電子書籍宣言」

 日本語マンガとして初のKindle Store販売「AOZORA Finder Rock(青空ファインダーロック)」の原作・演出を担当する小沢高広。
 電子書籍部、そして7 月17日から連続して電書フリマを主催する米光一成

 この二人が、4 月29日に電子書籍について語ったテキスト。
 構成・文、水藤友基と高島知子。写真、島影真奈美。ドット絵(ドット絵まであるんですよ)、ばみ。
 電書だから言える本音と現状と現実が炸裂した内容の一部をリミックスして紹介しよう。
「デジタルでバーチャルな電書をアナログでリアルな対面販売で」ってお祭りを/「死ぬよ、これで、何人か死ぬ」/いろんな業界が再編される/過去の出版流通だと、できないことがたくさんある。本当は50ページで充分面白いのに、 200ページはないと紙の本としてはまとまりが悪いとか/書き手としては、パッケージの値段で売りたいわけじゃない/大手出版社21社による電子書籍協会の設立というニュースが/36時間後には全世界に販売されちゃった/仁義的に無断で別の媒体での発表はできない雰囲気/マンガ家は変わらない?/みかじめ料払わないと、この街の治安が守れない、というロジック/堀北真希が来たとしよう/「電子書籍の文字詰めのテクニック」についてやりたかったりする/イベントが終わるころには当日しゃべった内容の対談原稿ができあがる/帰りの電車ですぐ読める。しかも、そこには質疑応答で発言した自分のコメントなんかも入っていて。/「電子書籍」って呼ぶからイメージが貧困になるんだよ。「書籍」じゃない!/「電書」って呼ぶことにしようかと。/マンガのテクニックの歴史に「大ゴマの進化」っていうのがある/ものすごーく顔の長い
キャラとか(笑)/スカートが風ではためくとか……/日本の出版の仕組みのなかで電子書籍を出そうとしたら著者に 15%しか入らないものが、アマゾンだと70%になる。じゃあ、そのあいだの55%ってなんなの?/「ウチはメジャー誌だから、ウチで描いたら売れますよ」と言ってマンガ家を口説く編集者もいるんだけど、でも本当にそうなの? って常々思ってて/編集者ってホントは出版社じゃなくて、著者側にいるべきなんだよ/その先端を、いま突っつきまわしている感じ/文字ダメなんだ(笑)。そうか、そこから人間の堕落が始まったな/「肉体に埋め込む系」のヤツが出てきたら、その時は「ダメだ派」に行く/作者の人は「指名入りました!」って呼ばれて、「どうもー」って/原理的にはPC1台でもだいじょうぶ/「四十七都道府県同時開催・電子書籍フリマ」もやりたい/電子書籍フリマ、ぜひ出てくださいよ。/未完成の原稿出してもいい? 未完成っていうか、ボツ原稿。


以上、担当米光でした。

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