電書はコピーできるけど、あの場は絶対にコピーできないんだぜ。(第一回電書フリマ報告)



「対面販売する理由は交流するためだって言ってたけど交流してるようにみえないよねー」って友達に言われる。


「えええー(俺としては)こんだけすごい交流の場が目の前にあるのに!」と驚くが「だって、米光さん、どこから来たの?とかお客さんひとりひとりに話しかけてないもの」と言われて意味がわかる。



ぼくは、ぼくが誰かと仲よくなることを「交流」と呼んでいるのではなくて。
あの場に、老若男女が(ほんとーに、あんなにばらばらにみえるいろんな人が)集まって、
しきりが悪くてガヤガヤとなってるにもかかわらず(冷房もきかないほどの)人が混在して、
話したり、見たり、指し示したり、聞いたり、読んだり、考えたりしている。そういった場。
人が交ざって流れている場。それを、ぼくは交流と思っている。





ぼくは、あの日、ほとんど何もしていない。
みんなに「OKだよ」と言っていただけのような気がする。


連絡や情報は集まるから、それをまた再配分して伝えたりはしたけど、
すべては、そこにいるみんな(それこそぶらっと遊びにきたのにいつのまにかあれこれ仕切ったり、最初から最後まで立ちっぱなしで活躍したり、一杯ずつコーヒー作ったり、裏で技術班が支えたり、準備段階から片付けまでちゃんとまとめたり、あれこれ買い出しに行ったり、休憩時間もなくなって販売つづけたり、いろいろおおぜいのみんなサンキュー)がOKにしてくれた。

(そう、すてきな写真も撮ってくれた。右の写真はすべて撮影市村岬


僕は米光さん以外の電書フリマに関わった方に一人もお会いしてないんですが、まるで皆さんと空間を共有したかのような一日でした!皆さんホントにありがとうございました。@京都フリマ #denf717 @kohei_mori


今回販売した電書「岸井大輔戯曲集1」に、
“ある人間集団の構成員が自分の活動について納得しており、かつ、自分以外の構成員の活動についても納得しているとき、その集団は美しい演劇である。”って書いてある。


あの電書フリマが「美しい演劇」であったかどうかは、ぼくにはまだわからない(まあ、そもそも演劇のつもりでもない)。
もしかしたら、暑くて不快だったと思う人もいるだろうし、本当にぶらっと入ってなんだかわからなかった人もいるだろう。



いたるところで快適だったとは、これっぽっちも思っていない。


だけど少なくとも、ぼくは、みんな(もちろんぶらっと寄ってくれた人もふくめて)と一緒に、あの場を作れたことはすごく楽しかった。「すごい交流の場だったぜ」と、みんなと誇りたいと思う。


人生で二度とない「聖なる一回性」(by北山修)の場に立ち会わせていただけました。今後ともよろしくお願いいたしますm(_ _)m。#denf717 @wakegiorino


みなさん、こちらこそ今後ともよろしくお願いします(ふかぶかと頭を下げながら)。


また、ぜんぜん、まったくべつの(と、同時に継続している)交流の場で。



電書は、5206冊
購入者数は、529人
来場者数は、ちょっとわからない。
主催者発表は777人ということにしよー(そんぐらいだろ)。


電書はコピーできるけど、あの場は絶対にコピーできないんだぜ。


電書部部長米光でした。